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会社設立(法人成り)のタイミング
会社設立には、適切なタイミングを見極めることが重要です。ここでは、適切なタイミングを図るためのポイントを4つピックアップしてみました。これから会社設立を考えている人は、ぜひこのページを参考にしてみてください。
会社設立するタイミングを考える4つのポイント
会社設立のタイミングを決める代表的な要素は、利益額、売上高です。利益や売上がある程度のラインを超えたら、会社設立を考えるタイミングだと思っていいでしょう。
また、消費税の納税義務が生じたときや法人としての信用力が必要になってきたとき、社会保険の保証内容を改善したい時も会社設立のタイミングだといえます。
利益や売り上げが800万円を超えだした時
会社設立の前段階では、個人事業主としてビジネスを展開することになります。そして、個人事業主の段階で利益や売上が800万円のラインを超えた場合、会社設立を考えることをおすすめします。
当然、個人事業主には所得税が課せられ、その税率は5%~45%です。この税率は個人事業主の利益や売上が大きくなるごとに高くなります。これに対し、普通法人に課せられる法人税の税率は売上が800万円以下なら15%、それ以上なら23.2%となっています。普通法人にはこれに地方税が加わるので、普通法人の総合的な税率は36%程度。
つまり、利益が800万年を超えるようなら、個人事業主のままでいるよりも会社設立したほうが税金を低く抑えられるのです。
消費税の納税義務が発生した時
個人事業主であっても、売上次第では消費税の納税義務が生じます。具体的には、売上が1,000万円を超えると2年後から消費税課税事業者とみなされ、消費税を収めなくてはいけません。
しかし、売上が1,000万円を超えた翌年に会社設立して法人化すれば、最低2年のあいだ消費税の納税義務が免除されるのです。消費税の納税義務免除のためだけに会社設立するというのはもちろん現実的ではありませんが、個人事業主の税金対策として会社設立という選択肢があるということは覚えておいて損はないでしょう。
法人の信用力を得たいと思った時
会社設立のメリットのひとつに、法人としての信用力を得られることが挙げられます。
一般的に、個人事業主に比べると法人の方が社会的な信用が大きくなります。社会的な信用が大きくなれば、それだけ取引先の確保や銀行などの金融機関からの借入の審査も通りやすくなります。企業の中には、取引先を法人に限定しているところも少なくないので、事業を拡大して取引先を増やすためには法人化の検討も必要だと言えるでしょう。また、事業を拡大していけば必然的に金融機関からの融資や投資家からの投資などが必要になってくるので、それらのハードルを下げるためにも会社設立による法人化は大切になってくるでしょう。
人材を採用する際にも法人化していたほうが有利です。個人事業主だと法人に比べて信用力が弱く人材が集まりにくいという弱点があります。たくさんの人材を集めたい場合には会社設立による法人化をしておいたほうがいいでしょう。
社会保険の補償を手厚くしたいと思ったとき
社会保険についても、個人事業主と法人とでは差が出ます。個人事業主の場合は、「特定の業種で5名以上雇用している」ケース以外では健康保険や厚生年金などの社会保険の加入義務はありません。対して、法人化していると社会保険への加入は義務となります。
社会保険の内容は、個人事業主が加入する国民健康保険や国民年金に比べて充実しています。そのため、法人化による社会保険への加入は大きなメリットだと言えるでしょう。
ただし、法人化すると従業員の分の社会保険料も法人側で負担しなくてはいけなくなるので、人件費の負担が大きくなるというデメリットもあることを忘れないようにしましょう。
法人化をするタイミングに悩むのなら相談してみるのもひとつの手
ここまで、法人化するべきタイミングを紹介してきましたが、自分ではなかなかそのタイミングを読めないという人もいるでしょう。そうしたときは税理士をはじめとした専門家に相談することをおすすめします。
会社設立についての相談ができる専門家としては、税理士(公認会計士)、司法書士、行政書士、弁護士、社会保険労務士、中小企業診断士などが挙げられます。それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分に合った専門家に相談しましょう。
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