会社設立時に銀行口座が必要な理由とは

会社を設立した場合、法人の銀行口座が必要なのか悩む方は多いと思います。個人の口座と比べ、法人の口座は開設が難しいため、個人口座を使えば良いのではないかと思う方もいるでしょう。しかし、会社設立時に法人用の銀行口座が必要な理由があります。この記事では、会社設立時に銀行口座が必要な理由や、開設のポイント、必要な書類などについて詳しく解説します。

銀行口座が必要な理由

会社の設立時に用意すべき銀行口座は、会社名義の法人口座です。法人の銀行口座が必要な理由3点を紹介します。

会社の収入と個人の収入が区別できる

会社の売上が個人の口座に入金されていると、税務署から、個人収入とみなされるケースがあります。個人の分は確定申告されていても、高額の入出金が多くあると、疑いをかけられたり、税務調査が入ったりする可能性があります。税務署から疑いをかけられないようにするためにも、法人化する際は、法人口座を用意して、会社の収入と個人の収入をはっきり分けることが大切です。また、法人口座を持つことで、業務に関わるお金の流れや支出が把握しやすくなるというメリットもあります。

社会的信用を得られる

法人の銀行口座を持っていると、実態があり、信用できる会社だと示すことにもつながります。なぜなら、法人口座を作るためには、様々な書類を提出し、銀行の審査に通る必要があるため、社会的な信用を得られるからです。反対に個人名義の銀行口座しかない場合、取引先などから、「なぜ個人名義の口座なのか」、「銀行と取引していないのか」と不審に思われるリスクがあります。

融資を受けやすくなる

金融機関から融資を受ける際には、法人口座が必要な場合が多いです。法人口座を作ると、法人担当を付けてくれる銀行もあり、融資の相談ができるようになります。また、複数の銀行と付き合いがあると、仮にメインバンクに断られてしまっても、他の銀行へも融資の申し込みができるので、融資を受けられる可能性が高まります。

銀行口座を開設するポイント

個人の銀行口座であれば、身分証明書や実印のみで口座を開設できますが、法人の場合は銀行の審査があります。審査では、実態のある会社なのか、事業目的は何か、代表者に信用性はあるかなどが確認されます。審査に通るために、以下のものを用意しておくと良いでしょう。

• 会社のホームページ
• 事業内容が記載された会社案内
• 事業所の賃貸契約書
• 事業計画書
• 固定電話の番号
• 法人設立届出書の控え
• 代表者の実印・印鑑証明
• 株主名簿（株式会社の場合）
• 事業の許認可証

銀行口座を開設する際に必要な書類

銀行口座開設に必要な書類は金融機関によって異なりますが、以下の書類はほとんどの場合必要になります。忘れずに用意しましょう。

• 登記簿謄本（履歴事項全部証明書）
• 本社の登記事項証明書
• 法人の印鑑登録証明書
• 代表者の身分証明書（運転免許書・パスポートなど）
• 会社の定款
• 事業内容を確認できるもの（チラシ、パンフレットなど）

まとめ

会社設立時の法人の銀行口座の開設はあくまでも任意です。しかし、会社の収入と個人の収入が区別できる、社会的信用を得られる、融資が受けやすくなるなど、口座開設で得られるメリットは大きいです。法人の口座開設は個人口座と比べ難しいですが、真剣に事業を行いたい場合は、会社設立時に法人の銀行口座を開設することをおすすめします。

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